えひめ技あり鱧プロジェクトとは
愛媛が日本有数の水揚げを誇る鱧。
従来の骨切りの技で重宝されてきたのは
小さな鱧で、大きな鱧はこれまで
日の目を見ることがありませんでした。
地元の漁師、そして多くの料飲店の苦境を救うため、
一人の熟練の料理人が立ち上がりました。
たくみに包丁をすべらせ、複雑に組まれた
鱧の身から骨を削ぎ切るという技。
そして、この新しい技により
骨のない鱧が誕生しました。
鱧本来の旨味を損なうことなく、
だれも知らなかった鱧の豊かな味わいを。
一人でも多くのひとにご体感いただくことを
こころより願っています。
鱧の主要漁港を有する、
愛媛で磨かれた技。
八幡浜漁港の年間水揚げ量は約204トン(2019年水産庁調べ※)。実は愛媛県は、鱧の水揚げ量が日本トップクラスの名産地です。ところがその鱧には、長くて硬い小骨がたくさんあることから、「骨切り」を行わなければ食べることができません。その技術の体得が難しいこと、もともと愛媛には鯛やブリなどおいしい魚が豊富にとれることもあり、名産地でありながら、地元の人でさえ、長く親しまれてこなかったといいます。とはいえ、一尾800g〜1kgほどのサイズの骨切りしやすい鱧は、消費地の京阪神エリアでは高値で売られています。一方、そのサイズより大きい鱧は、骨が太くなり骨切りしにくくなるため、漁師の間でも「日の目を見ない魚」として扱われていました。本来、鱧は、煮て良し、焼いてよし、揚げても良し、さらに湯引きにしても良しと、多くの調理法に向いています。小さな鱧と味に変わりはない大きな鱧を救ったのが、松山市の料理人、塩沢研氏が受け継いだ、骨から肉をそぎ取る技法です。
この新技は、大きな鱧を救っただけではありません。従来の骨切りでは、細かく身に包丁を入れるため、どうしても表面積が大きくなります。そこから旨味の成分が出ていくことはやむをえませんでした。一方、この新技では、骨切りに比べて表面積が小さいため、鱧本来の豊かな旨味をそのまま身に閉じ込めることが可能になったのです。
この新技法を用いることで、従来の骨切り鱧ではできなかった刺身が提供できるだけでなく、鱧という食材の新しい可能性を引き出していくことでしょう。この新たな技法を、鱧の一大産地である愛媛に広めるために、「えひめ技あり鱧プロジェクト」を立ち上げました。「新鮮な鱧を新しい料理で食べたい」と思ってもらえるような名物に、飲食店、水産加工業者とタッグを組みながら、育てていきたいと考えています。
※2019年水産庁産地水産物流通調査
鱧は、ヘルシーな滋養食。
鱧は日本料理の“花”とも呼ばれ、とくに、京都の夏の味覚に欠かせない食材です。生命力が強いため、流通が発達していない時代に生きたまま京都まで運べる鱧は当時の人々に珍重されました。京都の人々はそんな鱧の強さにあやかり、梅雨の後に脂がのってくるとされる鱧を、過酷な暑さにより体調を崩しやすい夏に食したといわれています。京都の祇園祭は別名鱧祭りと呼ばれているほどです。それほどに、鱧の栄養価はとても高く、ビタミンAが豊富で夏バテ防止や貧血防止、眼精疲労にも効果があるといわれています。
高タンパク・低糖質で、コレステロールも少なくヘルシーに召し上ることができます。さらに、美容にうれしい栄養素、コンドロイチンも豊富。コンドロイチンは、カルシウムの代謝を促したり、血中コレステロールを調整することで骨粗しょう症の予防に、高血圧、動脈硬化の予防したり、今、期待されてる成分の一つです。
えひめ技あり鱧プロジェクト
認定店
鱧は店舗により仕入れ状況が異なりますので、予め各店にお問い合わせください。
八幡浜・伊方
-
北浜大島屋
-
鮨割烹 点前
-
ハーバープラザホテル
-
ステーキハウス メルツ
-
すし光
-
八幡浜センチュリーホテルイトー
-
味一番うえだ
-
浜味館 あたご
-
浮波月
-
しらす食堂
-
笑話酒場 いちだい
-
昭和水産トロール市
-
高松屋 暁
-
食造り 拓味